何かの感想(基本的にハロプロ)

ハロプロDD 1推し石田 2推し段原

Hello! Project 2020 Summer COVERS 〜The Ballad〜

ハロコンが開催されるというだけで嬉しかった。3月~6月のひなフェスや各グループのツアーは結果的にすべて中止。佳林ちゃんとふなっきの卒業も延期。ファンクラブからの青封筒で送られてくるのはチケットではなく、払戻し用の郵便為替(ただし写真付き)ばかり。休日の予定はすっからかんで、「今週末は仙台→岩手の東北遠征の予定だったのに…」「本当は今頃、佳林ちゃんの卒コンだったんだな…」といった、ifの世界線に思いを馳せるしかない毎日だった。
そんな中、「ハロプロ外のJ-POPバラード」「ソロでの歌唱」「立ち上がったり声援は禁止」等々の条件付きではあるものの、コンサートが開催されるという。本当に良かった!アップフロントありがとう!という気持ちしかなかった。7月及び8月の中野サンプラザ公演、9月の八王子公演をそれぞれ1公演ずつ鑑賞した。いつものコンサートだと「参加」、むしろ「参戦」という言葉が似あう公演内容だが、今回はまさに「鑑賞」と言ってよい内容だった。
7月の公演は、こちらもだいぶ緊張した。何しろ半年ぶりの中野サンプラザである。毎年正月とゴールデンウィークとお盆には必ずと言っていいほど通っている中野サンプラザなのに、今年のGWは来られなかった。加えて、新型コロナ感染対策の様子がどんなものか、行くまでよくわからなかったこともある。
座席位置によって集合時間が定められていたので、時間に合わせて現地に赴くと、もちろんマスクは必須、入場待ちには距離を取って整列、オタクが会場前で溜まっているとスタッフが注意し、入場時には検温、手指の消毒、追跡システムへの登録、チケットもぎりは無しで目視による確認、靴裏の消毒、そしてホワイエにもアルコール消毒液が設置され、席は当然1席空けで、さらにステージの近くや通路の近くの座席も封鎖…といった具合に、かなり徹底的な対策がされていた。来場しているファンも、入場・着席するとおとなしく開演を待っており、会場はシーンとしている。私を含めて皆「ここでクラスターでも発生したらまたコンサートが見られなくなるかも…」という危機感を持っていることがひしひしと感じられた。
そんなこんなで緊迫した(と私は感じた)雰囲気の中、その日はAチームの公演を観た。オープニングに全員曲の「365日の紙飛行機」が始まったので、これはちょっと吹いた。事前に予告されていた曲目にも入っていなかったし。敢えてそう来る!?感はあった。いいぞもっとやれ。最初にふくちゃんが出てきて、その後各メンバーたちが通路を歩いて登場。ちょうど私の席の近くの扉から推し(石田)が出てきて、近くの通路を歩いて行ったのでもうほんとありがとうございますってなった。多分石田は私の青いTシャツに気づいてニコッとしたのだ。そう思うのは自由だ。
続いての1曲目、段原瑠々ちゃんの「見上げてごらん夜の星を」。これがもう、心が洗われるとはこのこと!!!!という素晴らしいものだった。るるちゃんの伸びやかな歌声が、曲のもつ美しく穏やかな世界観とぴったりで、正直泣きそうになった。1曲目でもう完全に「来てよかった!!!!!!!!ありがとうアップフロント!!!!!!!!!!!」というモード。ちょろい。いや違う、ハロプロが素晴らしい。
7月に見たのがこのAチーム、8月(曲変更後)にCチーム、そして9月にふたたびAチームを見た。石田に関しては、個人的には曲変更前の「なごり雪」がとてもよかった。本人は当然「青葉城恋唄」に思い入れ強いんだろうけど(ところでこの曲が追加発表された時点で、推しの歌う歌について99%予想がついてしまったので「何歌うんだろーなわくわく」という気持ちを持てなかったことがちょっと残念だった)。やっぱ石田は「歌唱」よりも「語り」のリズムで魅せるタイプだと感じている。ラップもそれに近い。だからいわゆる「弾き語り」的な歌い方をするフォークの方が合うと思うんだ!!
ほかに印象に残ったものをいくつか挙げると、まず、かえでぃの「楓」。これはよかった。硬めの乾いた声質が合っているし、変に抑揚をつけすぎないかえでぃーの歌い方がとてもよかった。スピッツつながりでいうと「ロビンソン」を歌っていた小田ちゃんが、結構苦しんでいたというのが、これも逆の意味で印象的。「もののけ姫」は見てないのでわかんないけど、敢えて難しいところを攻めてるんだなと。MCでも苦戦したような話をしていて、小田さくらでもそんなことあるんだなーとむしろ新鮮だった。本人楽しんでやってそうだけど。
タケちゃんの「最後の雨」は圧巻だった。歌に引き込まれるってこういうことを言うんだな、と思った。私は普段音楽を聴くとき、まずメロディーや演奏が入ってくるタイプなんだけど、タケちゃんのこの歌は歌詞がスーッと頭に入ってきて「歌詞が届く」という感覚を強く感じた。「会いたくて会いたくて」は、7月に見たときは希空が歌っていて、9月にはくるみんが歌っていた。希空バージョンは、曲の世界観にとても合っていて、すごく一途で可愛い!という印象だったのに、くるみんのそれは滅茶苦茶重い女感が出ていて、同じ曲なのにあまりに異なる雰囲気なことに驚いた。これはいろんなメンバーのバージョンのいろんな曲が聴きたい…!!
とりあえず感想はキリがないのでこんなところにしておくけど、思っていた以上に楽しいハロコンだった。そりゃもちろんグループでのダンス&歌唱を観たいしキンブレぶん回してコールして踊りたいのは言うまでもないんだけど、こんな採算度外視なコンサートを開催してくれたことに本当に感謝している。年始にジャンプ禁止とかで騒いでいたころが心から懐かしい。
そしてこのハロコンで、私は段原瑠々ちゃんの魅力に今更ながら気づいてしまった。あの伸びやかな歌声、心から楽しそうに歌う姿、もとから好きなメンバーではあったけれど、今回7月と9月に彼女の歌唱を観て、聴いて、完全に心を奪われた。9月の公演から数日間、瑠々ちゃんのことばかり考えていることに気づいた。バーイベの申し込みに間に合わなかったのが本当に悔やまれる。